【現地情報】アメリカ的な良い接客とは?
アメリカの小売店でお客がよく、How much do I owe you?(合計はいくらですか?)というフレーズを使います。oweは「借りがある」という意味の動詞ですから、直訳すると「私はあなたにいくらの借りがありますか?」となります。
お客が店に対して「借りがある」という表現は、「お客様は神様」と考える日本人にとって少々びっくりな発想ですね。しかしアメリカでは、お金を支払う側も受け取る側も平等である、という考えが根付いていると言えます。
日本では店員がとても低頭で、極端な話、お客に対してぺこぺこするような風潮がありますが、アメリカでそういう接客は一般的ではありません。基本的にお客も店員も目線は同じで、上下関係が存在していません。それに対して「アメリカの接客はなっていない」と腹を立てる日本人が時々います。確かに態度の悪い店員がいることも否定できないのですが、アメリカでは「慇懃」が必ずしも良いサービスと思われていないのです。
では、アメリカ的な良い接客とはどんなものなのでしょう?私は、friendlyという言葉に集約されると思います。アメリカ人はfriendlyなサービスを受けるとたいてい満足しますし、カスタマーサポートに関するアンケートに「担当者はfriendlyでしたか?」という質問が必ずあります。家来のように恭しくされるより、友達のように親身になって対応してくれるほうが嬉しいということなのです。
立場が平等という意味では、お客もお金を払うからといって偉そうにしたり、上から目線でものを言ったりはしません。
こういった人間関係は企業間の取引にも当てはまることで、発注する側というのは仕事を依頼する立場であり、その時点では受注側にoweしていることになります。それが、仕事への対価を支払うことでまた平等になると考えられています。
アメリカで接客を受けたり、アメリカの企業と取引したりする時は、このことを念頭に置いておくと良いでしょう。
週刊メールマガジン「アメリカ発ビジネス現場の英語」より転載、編集



